手紙「お父さんへ」

お父さんへ

初めてお父さんに手紙を書きます。東京で一人暮らしをしている時にも書かなかったけど、なんだか今日、突然に手紙を書きたくなりました。

あたしが子供の頃は仲良しだったね。
あたしが小学生の何年生の時までだっけ?お父さんとお母さんとあたしの3人で一部屋で寝ていたね。あたしが真ん中で。
お父さんとよく手をつないで寝たよね。あの頃は、お父さんのことが大好きだった。
抱っこするとよく髭をジョリジョリしたよね。あれ、実はあんまり好きじゃなかったかも知れない。

なんでも買ってくれたよね。
あたしが知らないうちに買ってくれたものも多いけど、ありがと。
ワンピース。あたしが小学生の5年生くらいだっけ?ほかの子が持っているのに、あたしだけワンピース持っていなくて、お母さんに行ったらダメって言われて。
あの時あたしは夜まで口をきかなかった。そしたら、お父さんがお母さんに言ってくれたんでしょ?買ってやれって。
次の日、買いに行ったよね。ありがと。
ピアノも習わせてくれたね。ありがと。

いっぱい、いっぱいありがとうがあるのに、あたしは当たり前のことのように思っていて、忘れていました。

子供の頃は仲良しだったのに、大人になってきたらあんまり話もしなくなって、ごめんね。
いるのが当たり前になっていて、ありがたみを感じていませんでした。
今ならわかります。ありがとう。

あたしが、2回目の子宮筋腫の手術だから子宮を摘出するって話をした時は、本当にがっかりした顔してたね。
花嫁姿も孫の顔も見せてあげられなくて、ごめんね。

お父さんとお母さんが朝から夜中まで何十年も働いて大きくした家を出て、もうすぐ1年になります。だけど、今でも、あの家があたしの家です。お父さんとお母さんがいるあたしの家です。どこに住んでもあの家が一番好きです。
いつでもお父さんとお母さんがいてくれたから。
今のマンションには、お父さんもお母さんもいません。寂しいです。
だから、お父さんとお母さんが並んで写っている写真を飾ってます。いつだったか思い立ってあたしが気まぐれに撮ったことがあったでしょう?お父さんたちの部屋で撮った時の写真です。

写真に向かって時々話しかけているけど、聞こえてますか?
大したことじゃないけど、聞こえているといいです。
毎日お湯とかお茶とかを写真の前に供えているのは、届いてますか?腎臓が悪かったから、水分制限されてて辛かったでしょう?今は天国でたくさん飲んでますか?届いてますか?
食べたいものも食べてますか?食事制限も嫌だったでしょう?好きなもの食べられなかったもんね。

天国は居心地いいですか?知り合いもたくさん待っていてくれましたか?
楽しくしていればいいと思います。
いずれ、たぶん順番にお母さんとあたしもそちらへ行けると思います。待っていてくれますか?それとももう生まれ変わってしまっていますか?
もしまだ天国にいたら、その時は迎えに来てください。
あたしはもしできるなら子供の姿に戻って、お父さんと仲良しをやり直したいです。お父さんがあたしのこと怒っていなければだけど。
また、仲良しになりたいです。

最近、思い出すのは昔のことばかりです。
お父さんもお母さんもまだ若くて、あたしも子供だった頃のことです。懐かしくて、切なくなります。もう戻れない幸せな頃です。一番安心して過ごしていた懐かしい日々です。
戻れるのなら、戻りたい。
でも、無理だから、天国に行ったらまた仲良しになりたいです。

2008.8.3 娘より
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